コラム

早期経営改善計画策定支援事業が大幅アップグレード

「経営が少し苦しくなってきたけれど、まだ銀行に相談するほどではないかな……」

そんなふうに、ひとりで悩みを抱え込んでいる経営者の方は少なくありません。

 

ですが、経営改善において最も大切なのは「適切なタイミング」です。

病気と同じように、重症化してから治療する(事業再生)よりも、ちょっとした違和感を覚えた段階で健康診断を受ける(早期改善)ほうが、コストも時間も圧倒的に少なくて済みます。

 

そんな「予防経営」を後押ししてくれる制度と言ってもいい「早期経営改善計画策定支援事業」が、2026年3月31日から大幅にアップグレードされました!

 

少し前のコラムで、この事業の利用者が急減しているという話題を取り上げましたが、中小企業庁としても「このままではいけない」と考えていたんですね。

私自身、この事業こそ中小企業にとって最も活用価値のある施策の一つだと思っていましたので、今回の見直しは純粋に嬉しいニュースです。

 

 

なぜ今、国は「増額」に踏み切ったのか?

今回のアップグレードで最も目を引くのは、補助上限額が大幅に引き上げられたことです。

なぜ、このタイミングで拡充されたのか?その意図はどこにあるのでしょうか?

 

一つは、せっかくの補助事業が十分に活用されていない現状から、より活用しやすい環境へ変えていきたいという意図があるでしょう。

ですが、それ以上にコロナ以降の環境変化があることは確かです。

ゼロゼロ融資の返済本格化、物価高騰、そして「金利のある世界」への突入。本当に色々と変わりすぎましたよね。

これまでと同じやり方では、利益が残りにくい構造に変わってしまったという、皆さんが直面している状況が背景としてあります。

国としては、「倒産が増えてから手を打つのでは遅すぎる。今のうちに、専門家と一緒に自社の数字をしっかり把握し、筋肉質な財務体質に作り変えてほしい」という、未来を見据えたサポートのメッセージを発信しているのだと私は解釈しました。

 

アップグレードされた3つの注目ポイント

今回の制度変更で、特に注目しているのは主に以下の3点です。

1. 補助上限額の引き上げで「深い」計画策定が可能に

補助上限が引き上げられたことで、これまで以上に時間をかけて、精度の高い計画を一緒に作ることが可能になりました。

単なる「数字の帳尻合わせ」ではなく、現状の徹底的な分析から、3年後、5年後のビジョンまでを具体化する「未来の羅針盤」を作る。そのための環境が整ったと言えます。

実は、私がこれまで携わった案件では全てのケースで原価割れでした。

計画作成にかけた時間に対して受け取れる補助金の額が少なすぎだったんです。

だからと言って適当に作ったのでは意味がないので社長からのヒアリング等にもかなりの時間を割いていました。

「この補助額では利用したくてもためらってしまうよね」というのが正直な気持ちだったんです。

そういった意味からも、補助上限額の引き上げは経営者と支援者の両方にとってメリットが大きいと言えると思います。

2. 「伴走支援」のさらなる強化

計画は「作って終わり」では意味がありません。

今回の拡充では、計画策定後のフォローアップ、つまり計画に対する進捗を確認して柔軟に軌道修正を行う伴走支援の重要性がより強調されています。

具体的にはこれまで年1回で2年間だったのが、年2回で3年間の支援が必要になりました。

支援する側にとっては負担が増えますが、経営者の立場から考えると、伴走支援の頻度が増えることで、作成した計画を常に意識しながら、変化に合わせて経営を進めていくことができる環境が整えられます。

伴走支援の拡充は私も「いいところを突いてきたな〜」と思いました。

3. 金融機関との「対話」の質を高める

補助金を使って専門家と計画を一緒に作ることは、銀行にとっても大きな安心材料になります。

「この社長は、外部の目を入れて自社の課題に真摯に向き合っている」とポジティブな見方をされるので、将来的な資金調達や条件交渉において、有利に働きます。

※ただし「早期経営改善計画策定支援事業」自体は、金融支援を前提としたものではありません。

 

早期経営改善計画策定支援事業は使うしかない!

私は15年以上、多くの現場を見てきましたが、「少しおかしいかな」という時に相談に来られる会社ほど、その後の成長スピードが早いです。

今回の制度拡充は、「どんぶり勘定では生き残れない」という国からの警鐘です。

まずは専門家と一緒に、自社の損益計算書(PL)だけでなく、貸借対照表(BS)やキャッシュフローの動きを客観的に見つめ直す機会をぜひ作ってください。

数字が見えると、不思議なほど「次にやるべきこと」が明確になりますし、経営者の漠然とした不安が小さくなります。自信も芽生えるはずです。

 

数字はあなたの夢を支える、心強い味方になる

財務は、決して経営者を縛るためのものではありません。むしろ、社長が思い描く「理想の未来」を実現するための強力な武器です。

「うちの会社でも使えるのか?」「具体的に何が変わるのか?」と少しでも気になった方は、ぜひアセントリードへお問い合わせください。

新しい制度を最大限に活用して、一緒に会社の未来を描いていきましょう。



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