コラム

数時間でも仕事から離れてみる

映画の「ブラックレイン」を観ました。

AppleのiTunesStore「今週の映画」で100円セールをしていたのでレンタルしていたのですが、1か月間ほったらかし。

視聴期限切れが2日に迫ってきたので仕事が気になりながらも観ることにしたんです。

 

この映画は1989年公開。舞台は大阪。

今は亡き高倉健、これが遺作となった松田優作など、公開当時から話題になったのを覚えています。

あれから27年。年月の経過を感じるのと同時に自分も年を取ったと思わされます(笑)。

ストーリーや出演者の演技力もさることながら、今回は時代の流れを感じるシーンがたくさんあって、そこもまた面白かったです。

 

大阪の街は当時からそんなに変わっていないなぁと思いながら見ていると、梅田の阪急百貨店の広い通路は建て替え前の重厚な雰囲気。この場所、好きでした。

他には、携帯電話はなくて公衆電話から電話しています。

職場にパソコンはなく、ネットを使うシーンはゼロ。

テレビは当然ながらブラウン管。

自動車は角ばったスタイルが流行っていたんだろうか?

そして何より、日本はバブルの真っ最中。

歓楽街にも人が多く活気にあふれていたことが分かります。

女性の化粧や服装も今とは違います(専門外なのでなんとなく・・・しか分かりませんが)。

経済では世界最強を窺っていた時代だからこそ日本が舞台に選ばれたんだろうなぁ。今だったら中国が舞台になるんだろうなぁ。。。

 

そういったことに加えて、当時のアメリカ人が想像する日本というものを表すとこうなるのかと笑えるシーンが至る所に出てきます。

街ではトラック野郎みたいな電飾ビカビカのトラックが走ってるし!

巨大な工場では常にダンプカーが出入りしていて、なぜか大勢の工場作業員が自転車に乗って出入りしている。しかもひっきりなしに。中国と間違ってない?

極めつけは松田優作がマイケルダグラスと最後に決闘するシーン。状況不利と見るやなぜか戦い方が武道風になります。これは空手なのか?よくわかりません。

 

こんな具合で、仕事が気になりながら見始めたわりに、とても楽しく見入ってしまいました。

見終わってからふと気づいたのですが、やけにすっきりした気分です。

約2時間、完全に一人の世界でゆったりと過ごしたのはかなり久しぶりでした。

どうも最近、仕事のことが気になったりしてモヤモヤとした気分だったのですが、今日はよく眠れそうです。

やはり一人の人間として、こういう時間も必要だな、と改めて感じました。

 

ある研究によると、ビジネスに関する活動から24時間完全に離れると、そこから向こう18日間のビジネスの効率が上がるとのことです。

長時間仕事をすることも時には大事ですが、「効率よく」仕事をすることは何よりも重要だと思います。

 

どんなに忙しくても時には数時間だけでも完全に仕事から離れる、というのも実は大事なことだ。

と映画の後のスッキリ感の中で思ったのでした。

 

− 大村剛史

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