コラム

中小企業の決算の実際

中小零細企業の場合、かなりの企業が多かれ少なかれ粉飾をしているのではないでしょうか?

今日は、粉飾について私の思うところを書いてみようと思います。

 

 

粉飾決算をする理由とその影響

 

粉飾をする理由は、

・借り入れができなくなると困るから赤字にしたくない

・大手取引先との取引条件が悪くなると資金繰りに悪影響を及ぼすため赤字にできない

といったところが主な理由でしょうか。

 

当然ながら粉飾というものは違法なものですし、やってはいけないのですが、、、

上場企業でさえ粉飾をしてニュースになるくらいです。

圧倒的にガバナンスの緩い中小企業であれば頻繁に行われているのも頷けます。

そもそも、決算書をはじめとして数字に興味のない社長も多く、その時さえ乗り切れられればよいと考えて気軽に粉飾をする傾向があるように思います。

そして、翌期になると粉飾のことなどすっかり忘れ、会社の業績を正しく反映した資料は会社のどこにもない、という状況になってしまうのです。

 

決算書

 

決算書はやろうと思えば簡単に粉飾できる

粉飾をしないと取引関係の悪影響から会社の事業運営に支障をきたす

ということを考えると、大きな声では言えませんが、粉飾というものもある程度は仕方がないのかなと思ってしまいます。

 

しかし、あくまでもその場を取り繕うだけのものだということを認識してください。

むしろ、本来払う必要のない税金を余分に収めることで、キャッシュフローに悪影響を及ぼします。

 

大事なことは、そんなことをする必要がないように、確実に利益を出せる状況にもっていくことです。

 

そんなこと言われなくても分かっているという反論が来そうですが、本当に分かっているでしょうか?

一年間事業を行った結果としての決算書を見て、何が良くて何が悪かったからこういう結果になったのか、整理していますか?

そして、過去からの決算内容の推移を正しく把握していますか?

本当に会社を成長させていきたいという気持ちがあるのであれば、数字に興味がないなどと言っている場合ではなく、この程度のことは分かっていて当たり前です。

自分の会社のことなのですから。

 

 

実態数字は必ず把握しておく


そして、もう一つ。

 

仮にあなたの会社が過去に粉飾をしていたとすると、実態としてはどうなのかということを把握していますか?

 

このことは非常に重要な点だと感じています。

私のクライアントでも実際にあるのですが、数年前の粉飾のことを忘れてしまっていたり、覚えてはいたとしても粉飾した数字を前提に話をするため、現在置かれた企業の状況を見誤りそうになったりします。

実態はここ数年ずっと赤字という状況だとしても、黒字決算を組み続けていると、なんとなく社長の頭の中も「うちはなんとか踏ん張っている」というふうになりがちです。

社長自身の気持ちにも緩みが生じやすくなるのです。

 

実態数字はどうなのかということを必ず押さえておき、自分自身の戒めとしなければなりません。

 

その場しのぎで取り繕った粉飾内容は、貸借対照表の中に残り続けます。これは自力で解消するか、いつかどこかでとんでもないしっぺ返しとして降りかかってくるか。。。

 

一旦してしまった粉飾は何年かかってでも必ず解消させるという強い気持ちをもって事業に向き合ってください。

 

粉飾決算から会社を建て直したいとお考えの方はアセントリード株式会社へご相談ください

 

− 大村剛史

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